田畑裕哉/コンサートマスター

田畑裕哉/たばたゆうや
アンサンブル・コパン コンサートマスター

■コパンへの初参加 1999年(団友として出演)
■コパンへの入団 2010年

 

コパンに参加したきっかけは何ですか?―――――

最初は、高校時代の恩師に誘っていただき、そのまま…。

1999年、高校2年の時、山口先生(現指揮者・山口勝幸)に呼んでもらった「小さな第九」が最初の参加でした。
そのときは自分が所属しているヴァイオリン教室や、高校のオーケストラ以外の楽団に参加するのは初めてだったので、練習にも、本番にも、雰囲気にも大人たちについていけていなかったような気がします。
大学の学科オーケストラでコンサートマスターをやったり、ほかのオーケストラの手伝いに行ったり、室内楽をやったりして、
就職と同時に実家に戻り、しばらくして再びコパンに参加させてもらうことになりました。

コパンはどんな楽団ですか?―――――

実家のこたつにもぐり込むかのような

いつも練習場に来て感じること、それは、実家に帰ってきてこたつにもぐり込むような、そんな感覚です。
コパンのメンバーで演奏しているとき、いつも不思議と安心感を覚えます。

それは残念ながら、自分が失敗しても誰かがカヴァーしてくれるだろうという演奏面での安心感ではないのですが、このメンバーと同じ舞台で演奏していることの満足感は確かにあります。ストレスがあろうとなかろうと、楽しいことも、嬉しいことも、辛いことも、すべて抱えてこの練習場所に来たとしても、いつもと変わらない雰囲気に安心しています。

コパンの魅力は「メンバー」です

弦楽合奏やオーケストラでは、音楽や楽器を演奏することが好きな者どうしが集まり…ということが大前提ですが、私にとっては、何よりもメンバーの魅力がどうかという部分が大切だと思っています。メンバーに魅力を感じていなければ、そこでともに演奏する意味が無いとさえ思います。その点、コパンのメンバーは個々に魅力的であり、集合した楽団としても魅力的であり、自由であり、温かく包みこんでくれるよう存在です。

何か演奏に際してのポリシーはありますか?―――――

コパンのコンマスは「リスクマネジメント」が要求されると思います

コパンがどちらかと言えば特殊な楽団と言える要素として、年齢層の幅広さ、演奏技術の「幅広さ」があります。
年齢層は20代~80代のメンバーを擁し、入団オーディションなどやったことがないので演奏経験もバラバラ、そして、合同練習以外の普段の練習に費やせる時間もバラバラなメンバーたちです。これをまとめて、演奏会当日までにお客様に聴いてもらって恥ずかしくない形に持っていく必要があります。
なので、フレージングにしても、ボウイングにしても、ただ理想を追い求めて「こうしてください」ではなく、「本来あるべきはこう思う、けれどもしかし、今の状態はこれが精一杯。でもメンバーの状態と今後の練習量を考えるとここまでは行けるか(せめてここまで到達させるべきか)、よし、じゃあボウイングはこの案にしよう!」というような重要度と影響度を考慮したリスクマネジメントをやり続けています。おそらく「こうしてください」だけでは空中分解すると思うので、自分の意見を通したり通さなかったり、その場・その時の状況を最優先に考慮するこのやり方が、コパンには丁度いいと思っています。

最後に―――――

これまでもこれからも続く「コパン」の想いをつないでいきます

コパンは2015年に創立30周年を迎えました。これは毎回、演奏会に足を運んでくださるお客様のお陰です。それと同時に、応援してくださる賛助団員のみなさま、そして創立当時から続く名誉団員・団員の先輩方がしっかりと、この「コパン」の想いをつないできてくれたからだと思っています。でも、当の先輩に聞いても、「そんな大した想いなんか無いけど…」と言われます。でも、「けど…」の後に続くであろう、言葉にならない何となくの「コパンらしさ」を知らず知らずのうちに想い続け、そして、つないで来られたであろうことは理解しているつもりです。

私自身も「コパンらしさ」を明確に説明できるわけではありませんので、これから探しながら、確かめながらではありますが、「コパンらしさ」を大切にしつつ、全体の演奏の質により磨きをかけたいと思います。

お客様に喜んでいただき、かつ、団員も喜びをもって演奏できるステージを、これからもつくっていきます。